結論:採用したい業務から在留資格を選ぶ
| してもらう業務の例 | 使える在留資格 | 主な条件・注意点 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 事務・企画・営業、エンジニア、通訳・翻訳、語学講師 | 技術・人文知識・国際業務 | 学歴・職歴と業務の関連、日本人と同等額以上の報酬。現場作業や店頭の接客販売が主になる仕事は原則不可 | エンジニア/講師 |
| 通訳を兼ねた接客販売(免税店など) | 特定活動(46号:本邦大学卒業者) | 日本の大学等を卒業し、日本語能力試験N1またはBJT480点以上。常勤・直接雇用に限られ、日本人と同等額以上の報酬 | 小売 |
| 介護・外食・宿泊・建設・製造などの現場の業務 | 特定技能1号 | 分野と業務区分の範囲内。原則として技能と日本語の試験に合格した人。外食業は2026年4月13日以降の申請分から海外からの呼び寄せが原則できない | 宿泊/飲食/介護 |
| 外国料理の調理 | 技能 | 外国料理の調理師などの熟練した技能が必要 | 飲食 |
| 介護福祉士の資格を持つ人による介護 | 介護 | 介護福祉士の資格 | 介護 |
| 海外の拠点からの転勤 | 企業内転勤 | 海外の事業所から期間を定めて転勤し、技術・人文知識・国際業務にあたる業務を行う | — |
| アルバイト | 留学・家族滞在(資格外活動許可) | 原則として週28時間以内。資格外活動許可が必要 | 小売/飲食 |
| 業務を問わない | 永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者 | 就労制限なし | 無料求人サイト |
小売店の店頭での販売は、特定技能の対象分野に含まれていません。小売で外国人に接客をしてもらう場合は、特定活動46号か、留学生などのアルバイトが現実的な選択肢になります。
就労ビザとは:法律上は「在留資格」
ビザ(査証)と在留資格の違い
「就労ビザ」はよく使われる呼び方ですが、法律上の正式な言葉ではありません。日本で働けるかどうかを決めるのは、出入国管理及び難民認定法(入管法)で定められた在留資格です。
ビザ(査証)は、海外にいる外国人が日本に入国するために、在外公館で受けるものです。海外から外国人を呼び寄せる場合は、まず日本の出入国在留管理庁で在留資格認定証明書の交付を受け、本人がそれを使って在外公館で査証を申請します。日本に入国した後に、どんな活動ができるかを決めるのは在留資格です。
在留カードの「就労制限の有無」は4種類
日本に中長期で住む外国人は、在留カードを持っています。採用担当者がまず見るのは、在留カード表面の「就労制限の有無」欄です。出入国在留管理庁のリーフレット「外国人の適正な雇用にご協力ください」によると、この欄の記載は次の4種類です。
| 記載 | 主な在留資格 | 企業が確認すること |
|---|---|---|
| 就労制限なし | 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 | 業務の内容に制限はない |
| 在留資格に基づく就労活動のみ可 | 技術・人文知識・国際業務、技能、介護、特定技能など | してもらう業務が、その在留資格で認められた範囲に入っているか。特定技能は指定書も確認する。資格外活動許可があれば、裏面の許可欄の範囲でほかの業務もできる |
| 指定書により指定された就労活動のみ可 | 特定活動 | パスポートに添付された指定書で、認められた活動を確認する |
| 就労不可 | 留学、家族滞在など | 裏面の資格外活動許可欄に許可の記載があれば、その範囲でアルバイトができる |
「就労制限なし」以外の3つは、働ける業務に制限があるという意味です。在留カードを見るだけで終わらせず、してもらう業務がその範囲に入っているかを確かめてください。リーフレットによると、「就労不可」だけでなく「在留資格に基づく就労活動のみ可」の人も、裏面の資格外活動許可欄に記載があれば、その範囲で働くことができます。
在留資格の一覧と就労の可否
在留資格は、入管法の別表で定められています。出入国在留管理庁の在留資格一覧表は、在留資格を次のように区分しています。
| 区分 | 在留資格 | 就労 |
|---|---|---|
| 就労資格(一の表) | 外交、公用、教授、芸術、宗教、報道 | 在留資格で認められた活動のみ |
| 就労資格・上陸許可基準の適用あり(二の表) | 高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習 | 在留資格で認められた活動のみ |
| 非就労資格(三の表) | 文化活動、短期滞在 | 不可(資格外活動許可を受けた場合を除く) |
| 非就労資格・上陸許可基準の適用あり(四の表) | 留学、研修、家族滞在 | 不可(資格外活動許可があれば一定の範囲で可) |
| 特定活動(五の表) | 特定活動 | 指定された活動による |
| 居住資格(別表第二) | 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 | 制限なし |
「就労ビザは何種類あるか」は、数え方によって変わります。企業の採用で実際に使うのは、二の表の就労資格の一部と、特定活動、居住資格です。
規模感も押さえておきましょう。出入国在留管理庁の発表によると、「令和8年6月末の在留外国人数は、428万1,026人(前年末比15万5,631人、3.8%増)で、過去最高を更新」しています。在留資格別に多いのは、永住者96万1,342人、技術・人文知識・国際業務51万6,184人、留学47万9,626人、技能実習45万7,509人、特定技能44万4,256人です。厚生労働省の外国人雇用状況の届出状況では、2025年(令和7年)10月末の外国人労働者数は257万1,037人で、過去最多でした。
企業がよく使う就労系の在留資格
技術・人文知識・国際業務
いわゆる「技人国(ぎじんこく)」です。在留資格一覧表の該当例は「機械工学等の技術者,通訳,デザイナー,私企業の語学教師,マーケティング業務従事者等」で、在留期間は5年・3年・1年・3月のいずれかです。
大学などで学んだことや職歴と、してもらう業務が関連している必要があり、報酬は日本人と同等額以上でなければなりません。一般的なサービス業務や製造業務が主になる仕事は認められません。派遣で働いてもらう場合は、2026年3月9日以降の申請から、派遣元と派遣先の両方の誓約書が必要になりました。
▶ エンジニアの採用は外国人エンジニアのビザガイド、語学講師は外国人講師のビザガイド、派遣・SESで受け入れる場合はSES・派遣と直接雇用の比較で詳しく説明しています。
特定技能1号・2号
特定技能は、人手不足の分野で、一定の技能と日本語能力を持つ外国人を受け入れる在留資格です。働ける業務は、分野と業務区分で決まります。
- 特定技能1号の在留期間は、法務大臣が個別に指定する期間(3年を超えない範囲)で、通算の在留期間は原則5年以内です(通算在留期間)。
- 特定技能2号の在留期間は3年・2年・1年・6月のいずれかで、更新を続けられます。
- 受入れ企業には、1号の外国人を支援する義務があります。支援は登録支援機関に委託できます。
外食業分野の1号は、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付が一時停止されています。出入国在留管理庁の審査状況の案内(2026年10月19日掲載)によると、変更許可申請を優先して処理したうえで、それより前に受理した認定証明書の申請を受付日順に交付しており、対象は受付日が2026年2月6日までの申請です。ほかの在留資格から外食業分野への変更も、2026年4月13日以降に受理した申請は原則不許可です。例外は、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)と外食業分野の特定活動(特定技能1号移行準備)からの変更(同じ案内の時点で、受付日が2026年9月30日までの申請)、外食業分野内での転職の3つです。
技能
在留資格一覧表の該当例は「外国料理の調理師,スポーツ指導者,航空機の操縦者,貴金属等の加工職人等」です。産業上の特殊な分野で、熟練した技能を使う業務が対象です。在留期間は5年・3年・1年・3月のいずれかです。
企業内転勤
海外の事業所から、期間を定めて日本の事業所に転勤し、技術・人文知識・国際業務にあたる業務を行う人のための在留資格です。
介護
介護福祉士の資格を持つ人が、介護または介護の指導を行うための在留資格です。
高度専門職
学歴・職歴・年収などをポイントで評価し、一定の点数に達した高度人材のための在留資格です。高度専門職1号の在留期間は5年、2号は無期限です。
特定活動(46号:本邦大学卒業者)
日本の大学等を卒業し(認定専修学校の専門課程を修了し「高度専門士」の称号を持つ人を含む)、日本語能力試験N1またはBJTビジネス日本語能力テスト480点以上の人が対象です。日本語を使った双方向のコミュニケーションが必要な業務に就けるため、技術・人文知識・国際業務では認められない、通訳を兼ねた接客販売なども可能です。常勤の直接雇用に限られ、パート・アルバイトや派遣では働けません。報酬は日本人と同等額以上が必要です。
▶ 小売店での活用は、特定活動46号で留学生を接客販売に採用する方法で詳しく説明しています。
技能実習(2027年4月から育成就労へ)
技能実習は、2027年4月1日に施行される育成就労制度に移行します。施行日の時点で日本にいる技能実習生と、2027年3月31日までに技能実習計画の認定を申請し、原則として2027年6月30日までに実習を始める人は、経過措置で技能実習を続けられます(3号へ移れるのは、施行日の時点で2号を1年以上行っている人に限られます)。新たな受入れは育成就労に一本化されます。
▶ スケジュールと準備は、育成就労制度ガイドで整理しています。
就労できない在留資格とアルバイト採用(資格外活動)
留学、家族滞在、文化活動、短期滞在、研修の在留資格では、原則として働けません。ただし、資格外活動許可を受けていれば、許可された範囲で働けます。企業のアルバイト採用で実際に多いのは、次に説明する留学・家族滞在の包括許可です。
留学や家族滞在の人が受ける包括的な資格外活動許可の範囲は、入管法施行規則で「一週について二十八時間以内(留学の在留資格をもつて在留する者については、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、一日について八時間以内)」と定められています。風俗営業等での就労は認められません。
許可を受けているかは、在留カード裏面の「資格外活動許可欄」で確認します。記載は次の3種類です。
- 「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。)」
- 「許可(「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「技能」に該当する活動・週28時間以内)」
- 「許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)」
2つ目の記載は、地方公共団体等との雇用契約に基づく活動に限られるため、一般の企業がこの許可でアルバイトを雇うことはできません。3つ目の場合は、本人が持っている資格外活動許可書で、許可された活動の範囲を確認してください。
就労制限のない在留資格(永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者)
永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の4つは、身分や地位に基づく在留資格です。在留カードの記載は「就労制限なし」で、業種や業務を問わず、日本人と同じように採用できます。
似た名前で混同しやすいのが「家族滞在」です。家族滞在は、技術・人文知識・国際業務や特定技能2号などの在留資格で在留する外国人や、留学生などに扶養されている配偶者や子のための在留資格で、就労は原則としてできません(資格外活動許可があれば週28時間以内)。特定技能1号と技能実習の家族は対象になりません。日本人の配偶者等とは扱いがまったく違うため、在留カードで確認してください。
就労制限のない人は、在留資格の手続きを気にせずに採用できます。アリガトジョブズは、日本に住む外国人に向けた求人サイトで、掲載費・成功報酬・初期費用0円で求人を掲載できます。
採用時に企業が確認すること
在留カードの表面と裏面
採用前に、在留カードの原本で次の点を確認します。
- 表面の「在留資格」と「就労制限の有無」:してもらう業務が認められているか(表②)
- 「在留期間の満了の日」:期限が切れていないか。入社日までに更新が必要か
- 裏面の「資格外活動許可欄」:アルバイトで雇う場合に、許可があるか
2026年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードを1枚にした「特定在留カード」の運用が始まっています(出入国在留管理庁)。特定在留カードの券面にも、在留資格、在留期間の満了の日、就労制限の有無、資格外活動許可を受けているときはその旨が記載されます。一方、同じ日から交付が始まった新様式の在留カードと特定在留カードでは、「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」「交付年月日」は券面に記載されず、ICチップに記録されます。券面にない事項は、後述の読取アプリで確認します(交付年月日を除く)。以前の様式の在留カードも引き続き有効です。
在留カードが有効かを確かめる方法
出入国在留管理庁は、在留カードを確認する手段を2つ用意しています。
- 在留カード等番号失効情報照会(https://lapse-immi.moj.go.jp/html/top.html):カードの番号が失効していないかを調べられます。
- 在留カード等読取アプリ:カードのICチップに記録された情報を読み取り、券面の記載と見比べることで、偽造・変造されていないかを確認できます。
出入国在留管理庁は、これらの確認結果は在留カードの有効性を証明するものではない、としています。確認の手段であって、最終的な判断を保証するものではない点は押さえておいてください。
偽造カードが使われるケースもあります。不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードを確認していないなどの過失があれば、処罰を免れません(後述)。
転職者を採用するとき:就労資格証明書
すでに日本で働いている外国人を中途採用する場合、転職先の業務が今の在留資格で認められるかを、事前に確かめる方法があります。それが就労資格証明書です。
就労資格証明書は、外国人が自分の在留資格で行える収入を伴う活動を証明する文書で、入管法第19条の2に基づき本人が申請者になります(勤務先の職員など承認を受けた取次者が書類を提出することもできます)。手数料は2,000円(オンライン申請は1,600円。2026年10月1日以降の申請は決済手数料が加わり、支払額は1,820円)、処理期間は当日(勤務先を変えた場合などは1か月〜3か月)です。取得は義務ではありませんが、次の在留期間更新で「転職先の業務が認められない」と分かるリスクを減らせます。
転職した外国人本人は、出入国在留管理庁に所属機関に関する届出を行う必要があります。企業側の届出(外国人雇用状況の届出)とは別のものです。
申請の種類と審査にかかる期間
認定証明書・変更・更新の違い
在留資格の手続きは、採用する人の状況によって変わります。
- 海外から呼び寄せる:在留資格認定証明書交付申請。企業などが代理人として日本で申請します
- 日本にいる人の在留資格を変える(例:留学から技術・人文知識・国際業務へ):在留資格変更許可申請
- 同じ在留資格で期間を延ばす:在留期間更新許可申請
審査にかかる日数
出入国在留管理庁は、手続ごとに標準処理期間を定めています。たとえば在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は「1か月~3か月」です。これとは別に、在留資格ごとの処理日数の実績を毎月公表しています。
| 在留資格 | 認定証明書交付 | 在留期間更新 | 在留資格変更 |
|---|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務 | 47.1日 | 41.0日 | 51.3日 |
| 特定技能1号 | 62.7日 | 38.7日 | 60.7日 |
| 特定技能2号 | 58.3日 | 37.8日 | 51.3日 |
| 技能 | 72.1日 | 31.1日 | 30.8日 |
| 企業内転勤 | 34.8日 | 45.5日 | 86.0日 |
| 介護 | 50.4日 | 37.5日 | 39.3日 |
| 高度専門職1号イ | 24.3日 | 43.2日 | 45.6日 |
| 経営・管理 | 226.7日 | 44.4日 | 177.4日 |
この日数は、申請の受理から交付または許可の告知までの期間です。追加資料の提出を求められた場合はその期間も含まれ、不許可や取下げは含まれません。特定技能1号の認定証明書交付と在留資格変更は、外食業分野を除いて算出されています。実績は毎月更新され、月による変動が大きいため、申請前に最新月の数値を確認してください。
出入国在留管理庁の資料には「例年、4月の就職時期に向けて、申請が増加するため、就労資格について、審査期間が長期化する傾向にあります」とあります。4月入社の場合は、早めに申請を始めてください。
会社の規模で提出書類が変わる(カテゴリー1〜4)
技術・人文知識・国際業務などの申請では、雇用する会社(所属機関)がカテゴリー1〜4に分けられ、カテゴリーによって提出書類が変わります。
- カテゴリー1:日本の証券取引所に上場している企業、国・地方公共団体など
- カテゴリー2:前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表で、源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人など
- カテゴリー3:前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出した団体・個人(カテゴリー2を除く)
- カテゴリー4:いずれにも当てはまらない団体・個人
カテゴリー1とカテゴリー2は「その他の資料は原則不要」とされ、提出書類が少なくなります。カテゴリー3・4では、2026年4月15日以降の申請から、所属機関の代表者に関する申告書と、翻訳・通訳やホテルフロントなどの接客のように主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合に、業務で使う言語についてCEFR B2相当の能力を示す資料の提出が加わりました。日本語なら、日本語能力試験N2以上を取得している場合などはB2相当とみなされます。
▶ 書類の詳細は、外国人エンジニアのビザガイドと外国人講師のビザガイドで説明しています。
なお、在留資格の変更・在留期間の更新・永住許可の手数料は2026年10月1日に改定されました。
▶ 採用にかかる費用全体は 外国人採用の費用相場ガイドをご覧ください。
採用後に企業が守ること
外国人雇用状況の届出
厚生労働省によると、外国人を雇い入れたときと、離職したときは、すべての事業主に届出の義務があります(「外交」「公用」の在留資格の人と特別永住者を除く)。
- 雇用保険の被保険者の場合:雇用保険の資格取得届・喪失届を出すことで届出をしたことになります。期限は、雇入れが翌月10日まで、離職が離職日の翌日から10日以内です。
- 雇用保険の被保険者でない場合:雇入れ・離職とも翌月末日までに、様式第3号で届け出ます。
厚生労働省は「届出を怠ったり、虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金の対象となります」としています。2027年4月1日からは、雇用保険の被保険者でない人の届出に使う様式第3号が新しい様式になります。
在留資格の取消しにつながるケース
採用した外国人が退職したときに、企業が知っておきたいのが在留資格の取消しです。出入国在留管理庁によると、就労資格などで在留する人が、その在留資格の活動を正当な理由なく継続して3か月以上行っていない場合は、在留資格の取消しの対象になります(入管法第22条の4第1項第6号)。住居地の届出を90日以内にしない場合も対象です。
不法就労助長罪
在留資格で認められていない仕事をさせたり、資格外活動許可の範囲を超えて働かせたりすると、雇った企業も罰せられます。入管法第73条の2の不法就労助長罪の現在の罰則は、「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金」(併科あり)です。
在留資格や就労制限を知らなかったことを理由に、処罰を免れることはできません(過失がない場合を除く)。在留カードを確認していないなどの過失があれば、知らなかったとしても処罰の対象です。
育成就労制度を創設した改正法(令和6年法律第60号)で、罰則は5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科あり)に引き上げられます。改正法の概要に示された内容で、改正法の施行日(出入国在留管理庁「令和6年入管法等改正について」で「一部の規定を除き、令和9年4月1日」)から適用されます。
2026〜2027年の主な制度変更
| 時期 | 変更の内容 | 企業への影響 |
|---|---|---|
| 2025年10月16日 | 「経営・管理」の許可基準の改正(資本金等3,000万円以上、常勤職員の雇用など) | 外国人が日本で起業する場合の要件が厳しくなった |
| 2026年3月9日 | 技術・人文知識・国際業務の派遣で、派遣元・派遣先の誓約書が必要に | 派遣で外国人を受け入れる企業の手続きが増えた |
| 2026年4月13日 | 特定技能1号(外食業)の在留資格認定証明書の交付を一時停止 | 外食業で海外から特定技能の人材を呼び寄せることが当面できない |
| 2026年4月15日 | 技術・人文知識・国際業務のカテゴリー3・4の提出書類を追加 | 中小企業の申請書類が増えた |
| 2026年6月14日 | 特定在留カード(在留カードとマイナンバーカードの一体化)の運用開始。在留カードも新様式に | 券面にない在留期間などは読取アプリで確認する |
| 2026年10月1日 | 在留資格の変更・在留期間の更新・永住許可の手数料を改定。オンライン申請は決済手数料が別途必要に | 更新・変更の費用が在留期間に応じた額になった |
| 2027年4月1日 | 育成就労制度の施行(技能実習の新たな受入れは終了。経過措置あり) | 技能実習で受け入れている企業は移行の準備が必要 |
| 2027年4月1日 | 不法就労助長罪の罰則の引上げ(5年以下・500万円以下) | 在留カードの確認がより重要になる |
| 2027年4月1日 | 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない人)の様式変更 | 新しい様式で届け出る |
| 2027年4月1日 | 特定技能1号の支援を外部委託する場合の委託先を登録支援機関に限定 | 支援を委託している企業は、委託先が登録支援機関かを確認する |
| 2027年4月1日 | 永住者の在留資格の取消事由を追加(入管法上の義務違反、故意の公租公課の不払い、一定の刑罰法令違反) | 企業の手続きは変わらないが、永住者の在留が取り消される場合がある |
よくある質問(FAQ)
まとめ|在留資格は「してもらう業務」で決まる
在留資格は「人」ではなく「してもらう業務」で決まります。採用したい業務から逆引きして選びましょう(表①)。在留カード表面の「就労制限の有無」は4種類で、「就労制限なし」以外は業務の範囲に制限があります。留学・家族滞在の人は、資格外活動許可があれば原則週28時間以内でアルバイトができます。
審査には時間がかかります。技術・人文知識・国際業務の在留資格変更は、実績で51.3日でした(令和8年8月許可分。前月は72.9日で、月により変動)。採用後は外国人雇用状況の届出が必要です。在留カードを確認しないまま雇うと、不法就労助長罪に問われるおそれがあります。
在留資格の条件を満たす人材を探すときは、求人票に必要な在留資格や日本語のレベルを明記しておくと、応募の段階で確認できます。アリガトジョブズなら、掲載費・成功報酬・初期費用0円で、日本に住む外国人に向けて求人を掲載できます。
参考資料(一次情報)
- 入管庁 在留資格一覧表
- 入管庁 外国人の適正な雇用にご協力ください(PDF)
- 入管庁 特定在留カード等交付申請
- 入管庁 在留カード等番号失効情報照会
- 入管庁 技術・人文知識・国際業務
- 入管庁 通算在留期間
- 入管庁 特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況
- 入管庁 就労資格証明書交付申請
- 入管庁 在留資格の取消し
- 入管庁 在留審査処理期間(日数)令和8年7月許可分(PDF)
- 入管庁 在留審査処理期間(日数)令和8年8月許可分(PDF)
- 入管庁 令和6年入管法等改正について
- 入管庁 改正法の概要(育成就労制度の創設等)(PDF)
- 入管庁 令和8年6月末における在留外国人数について
- 入管庁 在留資格認定証明書交付申請
- 入管庁 オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について
- 入管庁 令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について
- 入管庁 在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について
- 入管庁 「技術・人文知識・国際業務」の派遣形態での取扱いについて(PDF)
- 入管庁 特定活動(本邦大学等卒業者)ガイドライン(PDF)
- 入管庁 1号特定技能外国人支援・登録支援機関について
- 入管庁 育成就労制度の制度概要・関係法令
- 入管庁 育成就労制度Q&A
- 入管法 第73条の2(e-Gov法令検索)
- 入管法施行規則 第19条(e-Gov法令検索)
- 厚生労働省 外国人雇用状況の届出について
- 厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)